車の燃費ってどうやって計算するのですか?
また、車のカタログに書かれている燃費って実際の燃費とどう違うのですか?
車の維持費を考える上で燃費は気になりますよね。
燃費の計算方法やカタログ値について解説します。
ガソリンは車の食費だぜ。
燃費と燃費の計算方法
燃費とは(日本と欧州の表記の違い)
燃費とは燃料消費率の略で、1Lの燃料(ガソリン)でどれだけの距離(km)走行できるかを示した値です。
15km/Lなどと表記され、この場合、1Lのガソリンで15km走れることを示します。
この数値が大きい程、少量のガソリンで長い距離を走行できます。
これに対し、欧州では100km走行する為に必要な燃料を示した値になります。
7L/100kmなどと表記され、この場合、7Lのガソリンで100km走れることになります。
日本とは逆で、この数値が小さい程、少量のガソリンで長い距離を走行できます。
燃費が良いことを、低燃費と言ったり、逆に高燃費と言ったりして混乱することがあります。
所説ありますが、燃料消費量が少ないと考えると低燃費、〇〇km/Lという数値で考えると高燃費という表現が燃費の良いことを示すことになります。
欧州の単位の場合、どちらの場合も低燃費という表現が燃費の良いことを示します。
低燃費や高燃費という表現ではなく、好燃費という表現の方がいいですね。
燃費の計算方法
最近の車には燃費表示をするものが多いですが、少し古い車になると燃費表示をする機能はありません。
この場合、「満タン法」という方法を用いて計算します。
- ガソリンを満タンに入れる。
- トリップメーターをゼロにする。
- ある程度走行する。
- 再度ガソリンを満タンにする。(その時の量が消費量L)
- その時のトリップメーターの数値を読み取る。(その数値が走行距離km)
- 走行距離kmをガソリンの消費量Lで割ったものが燃費となる。
下記の記事で私の車(初代L880K型コペン)の燃費を計算しています。
カタログ表記の燃費について
車のカタログに書かれている燃費はある一定の方法で測定された数値になります。
その測定方法は国が定めており、時代と共にその方法は変わっています。
10・15モード
1973年ぐらいまでは、60kmの一定速度で走行した時の燃料消費率を燃費としていましたが、これでは実際の走行環境との数値の乖離が大きくなってしまいます。
そこで10項目の市街地の走行パターンを想定した10モード燃費を測定するようにしました。
その後1991年から、郊外の走行パターンを想定した15モードをこの10モードに加えて、10・15モードが使われるようになりました。
JC08モード
10・15モードよりもより実際の走行により近づけたJC08モードが、2007年7月から新たに用いられるようになりました。
JC08モードではエンジンの冷えた状態からの測定等が加えられており、より実際の燃費に近くなっています。
2011年3月までは10・15モードとJC08モードの2つが表記されていましたが、2011年4月以降はJC08モードに統一されました。
10・15モードで測定した燃費とJC08モードで測定した燃費との違いは、車種によって異なるので単純な比較はできませんが、おおむね1割ほどJC08モードの方が数値が低くなるようです。
WTLCモード
2017年夏以降、日本の独自規格であったJC08モードから国際基準であるWTLCモードが使われるようになりました。(WTLC:Worldwide-harmonized Light vehicles Test Cycle)
WLTCモードでは様々な走行モードの燃費が別々に表記されており、車の使用環境に合った燃費を比較することができます。
WLTC モード :市街地、郊外、高速道路の各走行モードを平均的な使用時間
配分で構成した国際的な走行モード。
市街地モード :信号や渋滞等の影響を受ける比較的低速な走行を想定。
郊 外 モ ー ド: 信号や渋滞等の影響をあまり受けない走行を想定。
高速道路モード :高速道路等での走行を想定。
より実燃費に近づけるために燃費の測定方法は時代と共に変化しています。
まとめ
車の燃費の計算方法と、時代と共に変化したカタログ燃費の測定方法について解説しました。
より実燃費に近づけるために、時代と共に測定方法は変化していますが、運転環境や運転方法で燃費は変わるので完璧な方法はありません。
おいらは10・15モードだぜ!
最後までお読み下さりありがとうございました。
それでは、皆さんも『めんどくさい事を楽しみましょう!』
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